2009年10月24日土曜日

証拠金率とは

証拠金率とは、希望の額の取引を行う場合に証拠金をどれだけ差し出す必要があるかを表した百分率といいます。

というと非常に難しく感じますが、要するに証拠金率が10%の場合、100万円の取引をするときにはこの100万円の10%である10万円を証券会社に差し出す必要があるということです。

ただ、人間の思考は○○万円の○○%という思考はせず、10万円で証拠金率10%ということは100万円まで取引できるんだという思考をするはずです。

ちょっとややこしいですが、これは取引するたびに徐々に慣れてきます。
といいますか、資産運用で大損しない人はレバレッジを効かせて大博打のような取引はしません。特に1日の目標利益額を2~3万円程度に設定している人の場合は、証拠金として30万円用意すれば、あまり「証拠金率がいくらで・・・」なんていう計算はしなくなると思います。

ところで、この「証拠金率」と「レバレッジ」という概念はなんか似てない?と思った方はとても鋭いです。
実は、なんでわざわざ違う概念があるのだろうと思えるくらい、この両概念は同じことをいっているのです。

証拠金率10%というのは、つまり10分の1のことです。100万円分取引したかったらその10分の1の10万円証拠金として用意しなさいということです。
一方、10万円の証拠金を差し出してレバレッジが10倍なら、100万円分取引できます。

要は、10分の1(10%)という表現の仕方をするか、10倍と表現とするのかの違いしかない訳です。

なぜこのように同じような概念が2つもあるのかについては定かではありません。
ただ、証拠金率という概念は委託証拠金率という概念がもともと株の信用取引の世界に存在し、株取引を扱う証券会社ではこの証拠金率という表現のほうがなじみが深いためCFDでも用いられている気がします。

一方、金融大国の英米において多くの金融商品が開発され、ヘッジファンドなどはレバレッジを効かせて大もうけをしてきました。
つまり、レバレッジという概念は英米で用いられてきた概念であり(その証拠にレバレッジとは「leverage」という英語です)、それがどうも日本にも入ってきたように思われます。

そのため、日本では従来から用いられてきた「証拠金率」という概念と英米から入ってきた「レバレッジ」という概念が混在しているのではないでしょうか。

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