2009年10月26日月曜日

CFDの構造・仕組み(1)ー架空の商品-

CFDが架空の金融商品であるということは、個別株(国内株・外国株)を例にとって説明するとすんなり理解できます。
つまり、現実の株取引との対比で考えると簡単に理解できます。

株取引を扱っている証券会社の口座をお持ちの方も多いと思います。
株取引では、証券会社に言行って注文できるばかりでなく、電話注文やネット注文も可能です。若い方はネットでしか注文したことがないという方も多いと思われます。

しかし、証券会社に注文を入れるとは言っても、株取引においては投資家と証券会社の間には株式の売買契約は生じません。
株取引は民法上の売買契約を基礎とし、株式の所有者が売り手となり、この値段なら買ってもいいという人の間に売買契約が生じわけです。

では証券会社は何をしているかといえば、株の売買の仲介です。不動産業者が賃貸物件のアパートの部屋を仲介するようなものです。仲介のみを行う不動産業者はアパートの部屋を売っているのではなく、アパートの大家さんから仲介を頼まれて仲介を行い、その仲介料・紹介料を手数料として受け取っているわけです。

同様に、株の取引の証券会社の儲けは、株取引の仲介を行った際に生じる手数料ということになります。

これに対し、CFDの売買契約は、取引に参加した個人投資家とCFD取扱業者(証券会社)との間に生じます。
つまり、業者は仲介するのではなく、CFDという金融商品を直接投資家に販売しているのです。

これがCFDの構造・仕組みの出発点です。

しかも、CFD取扱業者(証券会社)が販売しているのは、株価指数や個別株、商品(コモディティ)、債券といった日々値動きが生じるものの価格に連動する架空の商品です。

昔の人が泥をこねて作った古臭い壷が何千万もしたとしても、金の壷のような価値は本来ないはずです。しかし、有名な人が作った壷は何千万で取引されるように、その値段で買いたいという人がいれば架空の商品であろうとちゃんと値がつくのです。

投資家はCFDという架空の商品をCFD取扱業者(証券会社)との間で取引しているという構造・仕組み理解していれば、CFDに関するなんでだろうという疑問の多くが解決できます。

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